2011年7月6日水曜日

 旧いノォトから

どうして山里になんか棲むのだい?


山中問答 李白
問余何意棲碧山
笑而不答心自閑
桃花流水杳然去
別有天地非人間


山中問答    李白
余に問う何の意ありて碧山(へきざん)にか棲むと
笑って答えず心自ら閑なり
桃花流水杳然として去ぬ
別して天地の人間(じんかん)に非ざる有り


問うものがいる、どうして草深い山中に棲むかと。
無理もないかと答えずに笑っている、長閑な心で。
桃の花びらが水に落ち何処へやら遠く流れていく。
ここはそれ、世間様とはかけ離れているのさ。


これは自分の愛唱詩だ。


黛まどかさんから届いた「俳句でエール」には
蓬もちの句が入っていた。


嫁姑声の似て来し蓬餅   渡部トヨ


田舎の嫁と姑は、農作業の共同作業で同じ経験を
分かちあうから、いつしか女同士認め合うことになり
次第に共通するしぐさも持つようになったりする。
この句では、声まで似てきているのだ。
働くものの伸びやかな声のさざめき。
仕事上がりのお茶と蓬餅が和やかな場にある…
田舎暮らしにも好いことはあるのだ。


.

0 件のコメント:

コメントを投稿